1年はあっという間です。
プロ野球もソフトバンク-巨人の日本シリーズを残すのみとなりました。



セ・リーグは巨人(1位)が阪神(3位)を4-1で下し日本シリーズへ。 パ・リーグはソフトバンク(2位)が西武(1位)を9-3で下しそれぞれ日本シリーズへの進出が決まりました。

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パ・リーグでは2年連続で2位ソフトバンクが1位西武に下剋上を果たしたことになり、日本シリーズにも2017年から3年連続の出場です。

巨人-ソフトバンクの日本シリーズはON対決となった2000年以来19年ぶりです。

2019年は横浜DeNAベイスターズも2位に躍進し横浜でもCSファーストステージが開催されました。

残念ながらDeNAはファーストステージで1勝2敗で敗退となりましたが横浜の街は大いに盛り上がりました。

プロ野球は興業。盛り上がるのはもちろん良いことです。
しかしCS、本当にこれで良いのでしょうか?

パ・リーグで2004年からプレーオフとして先行導入された敗者復活トーナメント。
2007年から両リーグでCSとして本格導入。
翌年の2008年からリーグ優勝チームにアドバンテージ1勝が付与されるようになりました。

CSや前身のパ・プレーオフは確かに3位以内に入れれば敗者復活の希望があります。

しかし1位の球団からすれば140試合以上のペナントレースを勝ち抜いた苦労がたった数試合で帳消しになってしまう制度と言えます。
1年間、該当の球団を応援して来たファンの気持ちまで蔑ろにしてしまう制度でもあります。

今年の西武はペナントレースの最後の最後で1位ソフトバンクを追い抜き、142試合目で2年連続のリーグ優勝を決めました。
怒涛の勢いでしたがCSのたった4試合でそれが帳消しとなってしまったわけです。

この2年間、特に西武ファンの方はショックが大きいと思います。

マラソンに例えるなら1位で42.195kmを完走したのに敗者復活のために6km追加させられて引っくり返されるようなものでしょう。

1位には1勝のアドバンテージが付与されますが、1勝のアドバンテージなど簡単に吹き飛んでしまいます。

関東地区でのプロ野球中継の視聴率低迷が叫ばれ、地上波での中継数が激減して久しいところです。
これは確かに野球離れや娯楽、ライフスタイルの多様化もあるでしょう。

野球を観るにしても地上波で無くても有料の専用チャンネルやインターネット配信など手段が増えたのも事実です。

ただCSがあることでペナントレースがつまらなくなり関心が薄れている面もあるはずです。

リーグ優勝=日本シリーズ進出とならないわけですから、観ている方からすればペナントレースの経過にそこまで目くじら立てなくても良いかなと思ってしまうのも事実。

現状では贔屓のチームがリーグ優勝してもCSで引っくり返される可能性がまだ残るわけで、ファンはリーグ優勝の段階では素直に喜べません。

優勝出来なくても最悪3位に入れれば良いという制度を続ければ、いずれペナントレースには見向きもされなくなります。

1位球団へのアドバンテージの積み増しなど、この時期になると色々と意見が出ますが、もうCSは廃止し、ペナントレースでリーグ優勝した球団同士が日本シリーズで日本一を争う従来の制度に戻すべきではないでしょうか。

これが一番分かりやすいですし、そもそも大原則でした。

少なくとも議論、改善の余地はあるはずです。