五輪の"弊害"を考える。

五輪の開催可否に関し、新型コロナウイルスの毎日の陽性者数やワクチンの開発・供給状況、変異株のまん延状況に目が向かいがちです。

しかし筆者はコロナの有無に関わらず、東京五輪の予定が残っていることによる弊害を感じています。

IMG_20210501_084626
(2021年4月30日:ねとらぼ調査隊配信記事にて)



東京五輪の競技会場や資材置き場などに指定されていることで、東京ビックサイトや幕張メッセ、さいたまスーパーアリーナなどの使用が大きく制限されています。

東京五輪の2021年への延期により、制限がかかる期間も2021年11月までとなる見込みです。

コロナ騒動が無くてもコミックマーケットやライブ、コンサートの開催に支障が出ます。

音楽・エンタメ・展示会業界などはまさに「五輪開催」「五輪延期」「新型コロナ」の三重苦です。

コロナ騒動以降、有観客でのライブやコンサートは殆ど開催されていません。
これらの業界の関係者やファンの方は「我慢の限界」と声を上げるべきです。
開催している方からすれば重要な仕事であり収入源です。

同じスポーツでも、例えばプロ野球の2021年の日程編成にも悪影響を及ぼしています。

まず五輪野球の会場や資材置場とするため、五輪前後の期間は横浜スタジアムと神宮球場が使えなくなります。

このことからDeNAは2020年シーズン、東京ドームでの主催試合も組まれていたくらいでした。
2021年シーズンも夏場、神宮球場や東京ドームでの主催試合が組まれています。

また、2020年に五輪が通常開催されていれば、五輪期間中はシーズン中断となる予定でした。
2021年も踏襲される予定です。

4月27日から緊急事態宣言が発出されている地域での開催試合は"原則無観客"となり、数試合がGW後に延期となっています。

5月11日に緊急事態宣言が解除されるかは不透明。
5月2日開催予定の日本ハム-西武の試合は日本ハムで選手の新型コロナクラスターが発生した影響で中止となってしまいました。

五輪開催可否もはっきりせず、クラスターの発生や無観客催行回避のための延期試合が増えることがあれば再度日程再編を余儀なくされそうです。

プロ野球に加え上記2つの球場は、夏の全国高校野球選手権神奈川大会や東西東京大会でも使用されます。

東京都高野連は東西東京大会の準決勝以降の8試合を東京ドームで開催することを発表していますが、神奈川県高野連はどういった対応を取るのでしょうか。
2020年に引き続き、こちらも難しい調整を余儀なくされそうです。

五輪期間中のシーズンの中断や球場提供、夏の甲子園の開幕を例年より遅らせるなど、NPBも高野連も五輪に協力していますが、内心、政府や東京都の「五輪ファースト」の姿勢には腸が煮えくりかえっていることでしょう。

もっと身近なところでは、花火大会も全国で軒並み中止。
五輪があることで警備員が動員され、確保できないのが原因とされています。
花火大会も出店するお店にとっては貴重な収入源です。

これらは五輪の影響を受けている催物や行事のごく一部。
厳しい表現ですが、五輪は他の催物や行事の足枷となっているのは明らかです。

もはや世論の殆どは五輪開催など望んでいないとされています。
「スポーツ=五輪」でもありません。

過去の記事で再三にわたり書いていますが、筆者は日本において新型コロナは従来株も変異株も不治の病や難病とは思えません。

ただ、今回のコロナ騒動と五輪開催危機は公助ありきの五輪、そして行き過ぎた勝利至上主義やメダル至上主義を見直す良い機会ではないでしょうか。